こんにちは.アドカレ19日目担当の らん です.
今回は #Nodevember と3DCGにおけるノードの魅力について紹介します.
#Nodevemberって?
#Nodevemberというイベントはご存知でしょうか?? Novemberのつづりミスではありません.
#Nodevemberは,毎年11月(November)に行われ,ノード(Node)ベースのマテリアルやアニメーションを作成,そして投稿し,ノードベース作品の世界を盛り上げよう!というSNS上のイベントです.お察しの通り,NodeとNovemberを掛けているわけです.どうやら2名の海外のアーティストが提唱し始めたものらしいですね.(公式Webサイト)
参加方法は
- 11月の30日間毎日出されるお題に沿った作品を作成
- Twitterに #Nodevember や #Nodevember2020 をつけて投稿
- ノードエディタのスクリーンショットも載せる(任意)
だけ.
とても気軽に参加できるみたいですね.
作成ツールは何でもいいらしい.ノードベースでのテクスチャー作成が得意なSubstance Designerが強いのかなぁと思ったりしました.とはいえBlenderも優秀なシェーダエディタを備えているので十分,というかBlenderで制作してる人の方が多数派に見えました.
#Nodevember2020
#Nodevemberで印象に残った作品を少しだけピックアップ.ぜひリンク先へ飛んでご覧ください.
まずは,お題が”建築”の21日目に投稿された,レンガ造りの建物のテクスチャ.超リアル…
この方は,お題が”楽器”の25日目にギターを作成したようです.すごい…
他にも素晴らしい作品が投稿されておりました.皆さんもぜひ #Nodevember で検索してみてください.
そもそもノードって?
さっきからノードノードって言うてるけどノードってなんやねん,と思う方もいるかもしれません.
コンピュータネットワークの分野では,ノードは,ネットワークを構成する1つ1つの機器のこと~~みたいな意味合いですね.ノードは本来,結び目・節・集合点・中心点といった意味で,いろいろな分野で幅広く利用されている単語です.
3DCGにおけるノードとは,マテリアル(質感)の設定やアニメーションの操作,コンポジットの設定といった複雑な処理を設定するのに使われる,なんか四角いアレです.ノード同士を線で繋ぐことで複雑な処理を実現します.
Blenderなどの多くのシェーダーエディタの場合,ノードの左側のソケット(下図でいう黄色や紫の丸)から入力を受け取り,ノード内で処理を行い,右側のソケットからデータを出力します.いくつものノードを繋いでいくことで左から右へとデータが流れていき,最終的にはマテリアル出力ノードやアニメーション出力ノードへ処理が伝わります.
ノードはメソッド?
ノードはプログラミングでいうところの関数やメソッドみたいなイメージかなと思ってます.
なにかしら入力を与えると,中でなんかやってくれて値を出力してくれる.そして使う側は中の処理の内容を知る必要はない.とか.
あとは,プログラミングで関数に誤った型の値を与えると型エラーがでるのと同様に,データ(座標値,RGB,数値,ベクトルなど)を与えたときに,それが定義されていないデータの種類であればノード接続に失敗します.
ノードの魅力
ノードを使うと,デフォルトの機能と機能を組み合わせて,新しい機能を作成することができます.
ノードを使えることのメリットは,以下のようなことが挙げられます.
- 複雑な表現を実現できる(これに尽きる)
- 修正が容易
- 構造を視覚的に表現できる
- 応用が効く
デメリットは,やっぱり初心者には習得がむずかしいことだと思います.いやまじで.
Blenderでの使用例
Blenderでノードをいじる機会は多岐にわたります.
- Shader Nodes – マテリアル設定
- Composite Nodes – レンダリング画像へのエフェクト設定
- Texture Nodes – 異なるテクスチャの混合
- Animation Nodes – アニメーション設定
最後のAnimation Nodesは,見たことがないBlenderユーザーも多いと思います.
デフォルトのBlender2.83には搭載されておらず,無料アドオンという形で導入します.Blenderはアニメーションを作成するとき,手動でキーフレームを挿入して設定するという非常に手間のかかる作業を行います.しかし,このアドオンを使うと,ノードベースで高度なアニメーションを作ることができます.
デフォルト搭載じゃないだけに,資料が少ないです. ということはなくて,記事執筆中に発見した,こちらのサイト「【Blender2.8】Animation Nodes入門 | STYLY」ではAnimation Nodesを解説してくれてます.ありがてぇ…
さいごに
はじめは扱いがむずかしいノードですが,複雑な処理を実現できる強力な機能です.ぜひ挑戦してみてください!