今日日この頃
自己紹介
どうも!
大学生協の本屋の癖に漫画が本屋の一区画を占領しているという事実が情けないと思っている
もとい、
100歩譲って漫画を置くのは良いとしてもさぁ!日本最古の”ロボット”の名を関する学科を有する立命館大学の生協が「ドラえもん」の最新刊の取り扱いが無いっておかしくない?!?!?
厳密には…
誰かぁアアア!!僕に売り切れ続出のドラえもん0巻を恵んでくれぇぇぇぇ!
のUSAです。
こんな名前ですが英語は嫌いです。例の歌は踊れません。因みに、もっともらしい入りから最終的超個人的な主張に持っていく語り口は好きです。
今日日この頃…
オタクとして落ちこぼれの僕が”学業にかまけている”間に周りの皆がどんどん成果を挙げていくので、心細い今日この頃です。自業自得この上ないのですが…(そして学生としても落ちこぼれなのも解消しなくては…)
最近、一日の内、学校のお勉強追われる時間の割合が増える中思うこととして、
「理系の勉強をしている人は、先人の有難みを感じる機会が少ないのかもな」
なんてことがある。理由は恐らく二つ、
一つ。計算機やネットなど、初めは軍事利用目的によるものが多いおかげで発祥がハッキリと残っていないから。
一つ。そもそも、科学は作る物でなく、(この世の理を)発見するものであるから。
科学(特に数学)は、条件さえ整えば恒久的に再現性が保たれる。これが最大の特徴であり魅力だ(まぁ、厳密には「再現性が保証されるものの事を”科学”と呼んでいる」という順番なのだろうけど)。
“新たな科学”は意思を持ってゼロ作り出されたものではなく、人類が知らなかっただけの太古から存在するこの世の理であるから、だれが発見したのかなんてことは極端な話、全く知らなくても科学の文化そのものは発展させていくことができる。条件の整え方さえ記録されていればいいのだから。事実、僕たちはノーベル賞受賞者の名前とか、エジソンとかみたいな、あまりにも天才すぎた人ぐらいの名前しか知らないし、エジソンの名前を知らなくても、設計図さえあれば電球は作れる。日本人のノーベル賞受賞のニュースすら知らない、新聞を読まない学生は僕の周りにはいくらでもいる。
でも、折角、情報科学の叡知の結晶であるところのコンピュータの恩恵を人一倍受けているRCC会員なのだから、ちょっとくらい過去の偉人に思いを馳せるなんてのは一興なのではなかろうか。
さて、ようここから本題
本題はここから
コンピュータの父と言えば?正解はいくつか有るだろう。
エニグマ暗号の元になったビジュネル暗号を作ったブレーズ・ド・ビジュネル?情報の価値を数値化したクロード・シャノン?アインシュタインに天才と言わしめたジョン・フォン・ノイマン?パーソナルコンピューターに限って言えば、市場を形成したスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツも候補の一人だろう。
何れの御仁も、もし存在しなければ今日のRCCが無いことは考えるまでも無いが、あえて、この場ではこの人を紹介したい。
アラン・チューリング
今日流行りの人工知能にインスピレーションを与えたチューリングテストに名を残す、数学者だ。
功績は調べればいくらでも出てくるが、それぞれを理解するに足る内容を書くにはアドベントカレンダーという場は少々心もとない。話題にしやすい彼の功績として、例えばチューリングテストとエニグマ暗号解読なんてものがある。
チューリングテスト
見えない話相手がAIなのか人間なのかということを当てるゲーム。
ルールわかりやすさと奥深さ、哲学的な話題への持っていきやすさから、数々のSFで題材に取り扱われる 。 「2001年宇宙の旅」「エクス・マキナ」「メタルギアソリッド ピースウォーカー」「A.I.」「ブレードランナー」等々…
5年ほど前の情報になるが、現代技術では人間の13歳児かどうかを見分けられない程度のAIは作ることができるらしい。実際のAIの進化はSFや理想的なチューリングテストにあるような生物的な表現の再現をするというものではなく、高度な計算機的な扱われ方や、ゲームなど特定の条件下(ゲームルール)でのみ力を発揮するといった方向に進化しているといえる。人間はしばしば”間違い”を犯す。そのうっかり的な誤動作を再現する必要が無いというわけだ。本来のチューリングテストには何について話してもよいという強みがある。チューリング自身は「我々が努力しようと思うようなどんな分野だろうと、その導入にはQ&A方式が適切であるように思える」としている。
チューリングは、見えない話相手が男か女かを当てるという、なんてことないゲームからこのチューリングテストの着想を得たんだとか。チューリングは同性愛者だったという事実がある。当時法律違反だった同性愛の人間が相手が人間か判断するかのような、相手を慮るようなゲームを思い付くというのは何とも皮肉な話だ。
エニグマ暗号解読
軍の機密情報のやり取りに利用されていたエニグマ暗号機の解読をすることで、戦争の終結を早めた。
エニグマ暗号機は第二次世界大戦期にドイツ軍に採用された暗号装置だ。簡単にアルファベットの置き換えを実現する装置で、アルファベット26文字分の歯がついたリムーバブル方式になっている歯車3枚によって暗号化がなされる。3枚の歯車は暗号機にセットする順番も変えることができる為、(3×2×1)×(26×26×26)=10万5456通りの変換方法があることになる。 これを解読するため、当時は人海戦術で当たっていたところをチューリングは電気機械式の装置の仕様を生み出し対応した。bombe と名付けられたこの機械が今日のコンピュータにおける自動化ツールの走りとなっている。
ちなみにチューリングの話題の時に必ず取りざたされる「チューリングマシン」という言葉はあくまで計算モデルを表しているものであって、このbombeはあまり関係がない。
暗号解読の仕事は戦後も機密事項だった為、 チューリングは同性愛者として罰せられてからその功績を知らない世間から公然と辱めを受け続けた時期がある。 彼が無くなったのは1954年、それに対して戦時中の功績が公開されたのは1970代に入ってからだ。
終わりに
チューリングは他の歴史上の人物と同様に、生前には認められていなかったが死後に再評価されている。
今回僕が彼を題材に挙げたのには、 今年7月にはイギリスの新50ポンド紙幣の人物画に採用される事が決定されたという少しタイムリーな話題があったという理由もあったりする。 (一般に出回るのは2021年年末ごろかららしい)他にもチューリング賞という 1966年からの計算機科学分野の国際学会「ACM」が創設した「コンピュータ科学のノーベル賞」ともいわれる賞があったり。 王立協会が私語に公式に伝記を発表していたりする。
2009年8月、イギリスではアラン・チューリングが同性愛で告発されたことに対して政府に謝罪するよう請願活動があった。これに対して数千の署名が集まり、当時のイギリス首相だったゴードン・ブラウンはこの請願を認め、2009年9月10日に政府として正式な謝罪を表明し、当時のチューリングの扱いを「呆れたもの (appalling)」と表現している。
実は彼の伝記映画が数年前に発売されているようだ。主演は、魔法使いの医者とか、世界一有名な探偵を演じているあの人。僕は是非RCCの映画棚にその作品を何とかしてねじ込めないかと画策している。というのも現在の映画棚にある作品は「マッドマックス 怒りのデスロード」「ソーシャル・ネットワーク」「パシフィック・リム」「ブレードランナー」とセンスがいいんだか悪いんだかわからない物だけだから。情報系の映画という縛りはあまりに難しいが、SFとか人物伝なら何食わぬ顔で入れられない物かと…「ブレードランナー」はすでに続編が出てるし、先述の「エクス・マキナ」も興味がありながらまだ観れていない、人物伝ならスティーブ・ジョブズの映画は既に2本もある、フィクションながらも「search/サーチ」なんかも語り口は情報系と捉えることはできまいか、Googleのインターンを題材に取り扱ったえいがも良さそうだし…え?部費だとだめ?やっぱり?
まぁ、映画になってないコンピュータの父たちも調べれば面白い話が出てくると思うので、読者の皆さん各自で調べてみると面白いかもしれない。(ちぇっ。)